スクラブル(SCRABBLE)のルール

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  1. スクラブルとは何?
    スクラブル(SCRABBLE)は、1948年にアメリカで生まれた、英単語をクロスワード状に作っていきその得点を競うゲームです。
    欧米をはじめとする英語圏のみならず、世界各国で親しまれ、昨年に行われた世界選手権大会では日本を含めて34の国・地域からの参加がありました。
    また、ドイツ語・フランス語・ギリシャ語・スペイン語・ロシア語など、さまざまな言語で楽しまれています。
    国際的かつ知的なゲーム。それがスクラブルです。
  2. スクラブルのすすめ
    1. 誰でも始められる
      「英語はちょっと苦手で……。」という方も大丈夫。中学生レベルの単語からでもゲームが始められます。このゲームで英語に対するアレルギーを取り除いてください。もちろん、英語に興味のある方には、ボキャブラリーを増やすのに役立ちます。
    2. 奥の深いゲーム
      欧米には「マインドスポーツ」という言葉があります。頭脳を駆使するゲームは広く市民権を得ており、家庭でも普及しています。また、腕利きのために大会も催されています。チャンピオンクラスはスポーツのスター選手なみの扱いを受けることもしばしばです。スクラブルも例外ではありません。英語圏では毎年国内選手権が開かれ、隔年で各国のトップ級が集って世界選手権も開かれ、多くのマスコミが取材に訪れます。日本からも毎年代表を送り出しています。日本ではまだまだ知名度が低いゲームですが、いま始めればあなたも日本チャンピオンになれるかもしれません。
    3. 国際人への一歩
      これだけ外国、特に英語圏で普及しているゲームですから、外国の友人を増やすチャンスになります。会話ができなくても、ゲームを通じて知り合うことさえできます。インターネットを通じての通信対戦なども盛んです。
  3. スクラブルのルール
    1. 人数
      スクラブル(SCRABBLE)は2~4人のプレーヤーで競うゲームです。
      公式大会などでは2人ゲームが行われます。
    2. ゲームセットの内容
      このゲームは15×15マスの正方形の、下図のようなゲーム盤と、アルファベットのA~Zまでのいずれかの文字と得点が書かれたAのようなタイル100個からなります。
      ABCDEFGHIJKLMNO
      01
      02
      03
      04
      05
      06
      07
      08
      09
      10
      11
      12
      13
      14
      15

      それぞれのコマの枚数と得点
      数 点     数 点
   A   9   1  N   6   1
   B   2   3  O   8   1
   C   2   3  P   2   3
   D   4   2  Q   1  10
   E  12   1  R   6   1
   F   2   4  S   4   1
   G   3   2  T   6   1
   H   2   4  U   4   1
   I   9   1  V   2   4
   J   1   8  W   2   4
   K   1   5  X   1   8
   L   4   1  Y   2   4
   M   2   3  Z   1  10
             □   2   0
  • ゲームの目的
    プレーヤーは常にタイル7枚を持ち、交代に、手持ちタイルと盤上のタイルを駆使して、縦横にクロスワード状に英単語を並べていき、その文字それぞれから得られる点数を合計していって、スコアを競います。大文字で始まる固有名詞や、略語、ハイフンやアポストロフィーを含む単語などは原則として認められません。また、そのとき定めた辞書に載っていない単語も認められません。
  • ゲームの進行
    初手は必ずボードの中央にかかるように単語を置きます。その後は、盤上にあるいずれかのタイルに接するように並べていかないとなりません。そして、盤上で縦/横に2枚以上繋がっているものは、すべて単語として意味をなしていなければなりません。単語を作ったら、使用した分だけ袋からタイルを補充し、常に手持ちタイルが7枚になるようにします。ただし、袋が空になった場合は以後補充されません。タイルは一回の着手につき、縦または横に一直線に並べなくてはなりません。一度ボード上に着手したタイルは動かせません。置き方によって同時に複数の単語が生じた場合、それらの点数の合計を得る事ができます。袋が空になっていて、プレーヤーのいずれか一人が全てのタイルを使い終わるか、どのプレーヤーも盤上に単語を置けなくなったらゲームは終了します。
  • スコア
    タイルには文字に応じてそれぞれ右下に数字でスコアが書かれており、それを合計することで作った単語の点数となります。EやTなど使用頻度の高く枚数の多い文字は点数が低く、XやZなどまれで枚数の少ないものは高得点です。また、盤上には特別なマス目がいくつかあります。これを駆使して高得点が狙えます。

    DLDouble Letter Score (水色のマス)
    マス目の上に置かれたタイルの点数が2倍になります。
    TLTriple Letter Score (青色のマス)
    マス目の上に置かれたタイルの点数が3倍になります。
    DWDouble Word Score (ピンク色のマス)
    マス目にかかる単語全体の点数が2倍になります。
    TWTriple Word Score (赤色のマス)
    マス目にかかる単語全体の点数が3倍になります。

    これらのボーナスマスは、そのマスに最初に置かれた着手にのみ効果があります。後にその文字/単語が伸びたり再利用されても、再び点数のボーナスを得ることはありません。WordとLetterの両者のボーナスのマス目にかかる単語は、まずLetterのボーナスで得点を算出し、のちにWordのボーナスでその得点を2倍/3倍します。Wordのマス目複数にまたがる単語ができた場合、その単語は4倍/9倍の点数になることがありえます。
    点数計算の実際例へ

  • ビンゴ
    もし、プレーヤーが手持ちタイル7枚を一度にすべて使って単語を作った場合、その単語の点数(マス目のボーナスを計算した後の点数)に加えて、さらに50点のボーナス点を得ます。これで大逆転も可能です。終盤で持ち駒が6枚以下のときに手駒をすべて使い切っても、ボーナス点にはなりません。
  • ブランク(空白タイル)
    タイルには空白のものが2枚あり、ジョーカーとして任意の文字に代えて使用できます。ただし、ブランク自体は0点のタイルとして数えます。盤上に一度置かれたブランクは、そのゲーム中は、使ったプレーヤーが宣言された文字として使います。他の文字に変えても意味が通るからといって、あとから変えることはできません。
  • 交換とパス
    自分の番が来ても単語ができない、または作らない場合は、パスをして手持ちタイルのうち任意の何枚かを伏せて捨て、同じ枚数を袋から取って交換する事ができます。交換せず単にパスしてもかまいません。袋の中のタイルが6枚以下になっている場合は、交換はできません(パスは可能です)。
  • チャレンジ(辞書チェック)
    プレーヤーが考慮中に辞書を使うことは、原則的には認められません。ただし、あるプレーヤーが存在の疑わしい単語を作ったら、他のプレーヤーはそれに疑義を唱えて(チャレンジといいます)、辞書でその単語の有無を確かめる事ができます。認められない単語・辞書に載っていない単語を作った場合、その単語は盤上から除かれ、その単語を作ったプレーヤーの手持ちタイルに戻されます。その場合、そのプレーヤーは単にパスしたものとして扱い、次のプレーヤーに手番が回り、そのターンの点数は0点となります。単語が認められた場合、チャレンジをかけたほうのペナルティはルールによります。ペナルティなし(フリーチャレンジ制)、トータル点数から一定の点数(一般的に10点)をマイナスする、次回の手番を失う(lost turn制)などです。チャレンジはゲーム中何度でも可能です。。
  • ゲームの終了
    すべてのプレーヤーがそれ以上単語を作る事ができなくなるか、袋に残りのタイルがなくなってから、いずれかのプレーヤーが手持ちタイルをすべて使い終われば、ゲーム終了です。手持ちタイルを使い切ったプレーヤーは、ほかのプレーヤーは使い切れずに手元に残ったタイルの合計点を、自分のスコアに足すことができます。つまり、使用の難しい高い文字を引っ張りすぎて残すことは不利になり、反対に、先に手持ちタイルを使い切ってあがることで逆転を狙うこともできるわけです。すべてのプレーヤーがそれ以上単語を作れなくなって終了した場合は、パスアウトと呼び、残りタイルによる点数の増減は行いません。最終的に、合計スコアの最も高いプレーヤーが勝利です。

1998/05/01 改訂第3版 (IGP’98 配布版)
1999/06/28 改訂第4版 (連絡先訂正等)
2002/11/29 改訂第5版 (東京スクラブルクラブ変更)
2005/11/03 改訂第6版 (東京スクラブルクラブ変更)
2014/7/30 改訂第7版 (サイト移転、スクラブルパズル・スクラブルクラブに関して別コンテンツに移動)
文責 山崎 達也 Spetial thanks 中居健・田中恒